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【表紙】

 

【提出書類】

意見表明報告書(2021年10月1日付け訂正報告書の添付インラインXBRL)

【提出先】

関東財務局長

【提出日】

2021年8月19日

【報告者の名称】

株式会社オンリー

【報告者の所在地】

京都市下京区松原通烏丸西入ル玉津島町303番地

【最寄りの連絡場所】

京都市下京区松原通烏丸西入ル玉津島町303番地

【電話番号】

(075)354-4129(代表)

【事務連絡者氏名】

経営管理本部部長  河野 潤一

【縦覧に供する場所】

株式会社オンリー

(京都市下京区松原通烏丸西入ル玉津島町303番地)

株式会社東京証券取引所

(東京都中央区日本橋兜町2番1号)

 

 (注1) 本書中の「当社」とは、株式会社オンリーをいいます。

 (注2) 本書中の「公開買付者」とは、株式会社紳士服中西をいいます。

 (注3) 本書中の記載において、計数が四捨五入又は切捨てされている場合、合計として記載される数値は計数の総和とは必ずしも一致しません。

 (注4) 本書中の「法」とは、金融商品取引法(昭和23年法律第25号。その後の改正を含みます。)をいいます。

 (注5) 本書中の「株券等」とは、株式に係る権利をいいます。

 (注6) 本書中の記載において、日数又は日時の記載がある場合は、特段の記載がない限り、日本国における日数又は日時を指すものとします。

 (注7) 本書中の「営業日」とは、行政機関の休日に関する法律(昭和63年法律第91号。その後の改正を含みます。)第1条第1項各号に掲げる日を除いた日をいいます。

 (注8) 本書の提出に係る公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)は、法で定められた手続及び情報開示基準に従い実施されるものです。

 

E03459 33760 株式会社オンリー ONLY corporation 発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令 第四号様式 3 true S100MBAN true false E03459-000 2021-08-19 xbrli:pure

1【公開買付者の氏名又は名称及び住所又は所在地】

名称   株式会社紳士服中西

所在地  京都市下京区松原通烏丸西入ル玉津島町303番地

 

2【公開買付者が買付け等を行う株券等の種類】

普通株式

 

3【当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由】

(1)意見の内容

 当社は、2021年8月18日開催の取締役会において、下記「(2)意見の根拠及び理由」に記載の根拠及び理由に基づき、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対し、本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。

 なお、上記取締役会決議は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「④ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意見」に記載の方法により決議されております。

 

(2)意見の根拠及び理由

 本「(2)意見の根拠及び理由」のうち、公開買付者に関する記載については、公開買付者から受けた説明に基づいております。

① 本公開買付けの概要

 公開買付者は、本公開買付けによる当社株式の取得及び所有することを主たる目的として、当社の取締役相談役である中西浩一氏及び中西浩一氏の長男であり、当社の従業員である中西浩之氏により2021年7月21日付で設立された株式会社で、本書提出日現在、中西浩一氏が公開買付者の議決権の100%(注1)を所有し、公開買付者の唯一の取締役及び代表取締役を務めているとのことです。中西浩之氏は公開買付者の役職員の地位を有していないとのことです。なお、本書提出日現在、公開買付者は当社株式を所有していないとのことです。

 今般、公開買付者は、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)市場第一部に上場している当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式を除きます。)を取得し、当社株式を非公開化するための一連の取引(以下「本取引」といいます。)の一環として、本公開買付けを実施することとしたとのことです。なお、本取引は、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)(注2)に該当し、中西浩一氏は、本取引後も継続して当社の経営にあたることを予定しているとのことです。

 本公開買付けの実施にあたり、公開買付者は、中西浩一氏(所有株式数:1,470,000株、所有割合(注3):30.42%)、中西浩之氏(所有株式数:64,000株、所有割合:1.32%)及び中西浩一氏の妻である中西元美氏(所有株式数:140,000株、所有割合:2.90%)(中西浩一氏、中西浩之氏及び中西元美氏を総称して、以下「本応募予定株主」といいます。)との間で、2021年8月18日付で、本応募予定株主がそれぞれ所有する当社株式の全て(所有株式数の合計:1,674,000株、所有割合の合計:34.64%、以下「本応募株式」といいます。)について、本公開買付けに応募する旨の契約を締結しているとのことです。当該契約の詳細につきましては、下記「(7)公開買付者と当社の株主・取締役等との間における公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項」をご参照ください。

(注1) 本書提出日現在、公開買付者における発行済株式総数のうち、中西浩一氏が普通株式の全てである10株を所有しており、中西浩之氏が無議決権株式の全てである990株を所有しているとのことです。なお、当該無議決権株式は、株主総会における議決権が付与されていない点を除き、普通株式と同じ権利が設定されている種類株式であり、普通株式への転換請求権は設定されていないとのことです。

(注2) マネジメント・バイアウト(MBO)とは、一般に、買収対象者の経営陣が、買収資金の全部又は一部を出資して、買収対象者の事業の継続を前提として買収対象者の株式を取得する取引をいいます。

(注3) 「所有割合」とは、当社が2021年7月14日に提出した第45期第3四半期報告書(以下「当社四半期報告書」といいます。)に記載された2021年5月31日現在の当社の発行済株式総数(5,972,000株)から、同日現在の当社が所有する自己株式数(1,139,582株)を控除した株式数(4,832,418株)に対する割合をいい、小数点以下第三位を四捨五入しております。以下、所有割合の記載について同じとします。

 

 公開買付者は、本公開買付けにおいて、買付予定数の下限を3,271,160株(所有割合:67.69%)としており、本公開買付けに応募された株券等(以下「応募株券等」といいます。)の数の合計が買付予定数の下限(3,271,160株)に満たない場合には、応募株券等の全部の買付け等を行わないとのことです。一方、公開買付者は、当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式を除きます。)を取得することにより、当社株式を非公開化することを企図しているので、本公開買付けにおいては、買付予定数の上限を設定しておらず、応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(3,271,160株)以上の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行うとのことです。なお、買付予定数の下限(3,271,160株)は、当社四半期報告書に記載された2021年5月31日現在の当社の発行済株式総数(5,972,000株)から、同日現在の当社が所有する自己株式数(1,139,582株)、本応募株式の数(1,674,000株)及び本応募予定株主以外の特別関係者(法第27条の2第7項に定める特別関係者を意味します。以下同じです。)の所有株式数(35,900株)(所有割合:0.74%)(注4)を控除した株式数(3,122,518株)の過半数に相当する株式数(1,561,260株、所有割合:32.31%。これは、公開買付者と重要な利害関係を有さない当社の株主の皆様が所有する当社株式の数の過半数、すなわち、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)」に相当する数にあたります。)に、本応募株式の数(1,674,000株)及び本応募予定株主以外の特別関係者の所有株式数(35,900株)を加算した株式数(3,271,160株、所有割合:67.69%)としており、これは本取引において当社株式を非公開化することを目的としているところ、下記「(4)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載の株式併合の手続を実施する際には、会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下「会社法」といいます。)第309条第2項に規定する株主総会における特別決議が要件とされていることから、本取引を確実に実施できるように設定したものであるとのことです。これにより、公開買付者と重要な利害関係を有さない当社株主の皆様の過半数の賛同が得られない場合には、当社の一般株主の皆様の意思を重視して、本公開買付けを含む本取引を行わないこととしているとのことです。

(注4) 本書提出日現在、公開買付者の議決権の全部を所有する中西浩一氏の長女であり、当社の従業員である土屋敦子氏が当社株式35,900株(所有割合:0.74%)を所有しているとのことです。

 

 公開買付者は、本公開買付けが成立したものの、本公開買付けにより当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式を除きます。)を取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後に、下記「(4)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、当社の株主を公開買付者のみとするための一連の手続(以下「本スクイーズアウト手続」といいます。)を実施することを予定しているとのことです。

 

 公開買付者は、本公開買付けにおける決済等に要する資金を、株式会社三菱UFJ銀行(以下「三菱UFJ銀行」といいます。)から39億2,000万円を上限とする借入れ(以下「本買収ローン」といいます。)により賄うことを予定しているとのことです。本買収ローンに係る融資条件の詳細は、三菱UFJ銀行と別途協議の上、本買収ローンに係る融資契約において定めることとされておりますが、本買収ローンに係る融資契約では、中西浩一氏及び中西浩之氏が所有する公開買付者の発行済株式並びに公開買付者が本取引により取得する当社株式が担保に供されることが予定されているとのことです。

 その後、当社が、2021年10月1日に、「2021年8月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」を公表し、当社が2021年8月18日に公表した2021年8月期の連結業績予想が修正されたことから、公開買付届出書に記載すべき重要な事実の変更が生じたため、公開買付者は、法第27条の8第2項の規定に基づき、公開買付届出書の訂正届出書を関東財務局長に提出するとともに、これに伴い、法第27条の8第8項の規定により、本公開買付けにおける買付等の期間を、当該訂正届出書の提出日である2021年10月1日から10営業日を経過した日にあたる2021年10月15日まで延長することになったとのことです。

 

② 公開買付者における本公開買付けを実施するに至った背景、理由及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針

 公開買付者が本公開買付けを実施するに至った背景、理由及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針は、以下のとおりとのことです。

 

(ⅰ)本公開買付けの背景等

 当社は、1970年9月に現取締役相談役である中西浩一氏によって、京都市山科区に当社の前身であるオーダースーツ専門店「紳士服中西」を開業後、1976年6月に経営基盤を整備するため法人化することにより京都市北区に設立され、本書提出日現在、連結子会社2社を有しております(当社及び連結子会社2社を総称して、以下「当社グループ」といいます。)。当社は、2005年7月には大阪証券取引所ヘラクレス(現東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)市場)へ当社株式を上場し、2015年5月に東京証券取引所市場第二部銘柄へ指定替えされ、2016年8月に東京証券取引所市場第一部に指定替えされました。

 当社グループは、「オンリーは、良い商品を真心込めてお届けし、社会に夢や幸福をもたらします。」、「オンリーは、会社成長と社会の発展のために、立派な人材を育てます。」、「オンリーは、未来社会に貢献するためあらゆる可能性に挑戦し続けます。」という社訓のもと、企業理念に「仲間」、「正直」、「シンプル」、行動理念に「笑顔」、「感謝」、「清掃・整頓」を掲げ、顧客満足の最大化を目指しており、紳士服、婦人服及び関連商品のS.P.A(製造小売)として衣料品の企画、生産並びに販売を主たる事業としております。主な取扱品目は、スーツ、シャツ及びネクタイであり、スーツとシャツについてはプレタポルテ(既製服)とオーダー(注文服)の販売を行っております。メンズ・ウィメンズともに主要ブランドである「ONLY」を中心に、2014年秋冬シーズンより開始したトレンド感やクオリティを重視したブランドである「ONLY PREMIO」を展開し、また、2017年6月からは「ONLY」ブランドの新しい仕組みのオーダースーツとして、オーダースーツ特有の細かいモデルの仕様やオプションの選定が不要で、採寸と生地選びのみで注文できるミニマルオーダースーツの展開も開始いたしました。当社は、集客力のある都心部路面店及び商業施設への出店を中心に、2021年7月14日時点で59店舗運営しており、コンセプトの異なる複数の業態から構成されます。具体的には、「オンリープレミオ東京」及び「オンリー」ではメンズ及びウィメンズのプレタポルテとオーダースーツ、「オンリープレミオ」ではメンズのプレタポルテとオーダースーツ、「オンリーウィメン」ではウィメンズのプレタポルテとオーダースーツ、「エディットアンドオンリー」ではイタリアを中心にセレクトしたインポートブランドとオーダースーツをそれぞれ取り扱っております。また、子会社の株式会社オンリートレンタが運営する「スーツアンドスーツ」では「ONLY」ブランドのアウトレット販売を行っており、株式会社オンリーファクトリーでは「ONLY」ブランドのオーダースーツの製造及びプレタポルテスーツの生産委託工場の技術指導を行っております。

 当社グループの事業の特徴としては、衣料品関連事業の単一セグメントであることから、主に取り扱う紳士用・婦人用スーツの市場動向の変動による影響が大きいことが挙げられます。中西浩一氏は、「国勢調査(2015年)」(総務省)及び「人口推計(2019年(令和元年)10月1日現在)」(総務省)によれば、主にスーツを着用する年齢層であると考えられる15歳から64歳までの人口推移は、2000年の8,622万人から2019年には7,507万人まで減少しており、これからも減少していくと考えられることから、当社グループを取り巻く事業環境はこれまでも厳しい状況であったと認識しているとのことです。また、「日本の将来推計人口(平成29年推計)」(国立社会保障・人口問題研究所)によれば、2040年には同年齢帯の人口は5,978万人まで減少し、推計最終年の2065年(4,529万人)まで漸減し続けていくものと予測されており、将来的にもスーツを着用する人口が減少していくことは避けられない状況であると認識しているとのことです。さらに、衣料品のみならず、あらゆる商品を扱う総合ECサイトの利用が一般化したことや、中古衣料品を気軽に購入できるフリマアプリに代表されるような、一般消費者間で直接取引がなされる、いわゆるCtoCのビジネスモデルも登場しております。このようなビジネスを営む他社が新たに競合となることで、当社グループを取り巻く事業環境は一層厳しい状況となっております。また、中西浩一氏は、上記の人口減少や少子高齢化等の構造的要因や総合ECサイトやフリマアプリの出現により多様化する競合他社との競争の激化に加え、今般の新型コロナウイルスの感染拡大により、複数回にわたり緊急事態宣言が発出され、これに伴い消費者の外出自粛や店舗の一時閉鎖(2020年4月及び5月に実施)、並びに2021年8月現在も続く営業時間の短縮等を行った影響から、顧客がリアル店舗において商品やサービスに触れ、購入するという顧客体験の機会は減少しており、衣料品関連業界全体において、リアル店舗の在り方を含めたビジネスモデルを根底から見直さなければならない状況であると考えているとのことです。また、中西浩一氏は、足元では全国で新型コロナウイルスの感染者数が過去最多を更新する日々が続いており、事業環境の不透明感は一層増しているものと認識しているとのことです。中西浩一氏は、当社グループが主に取り扱う紳士用・婦人用スーツについては、テレワークの導入促進に伴いスーツを着用しないワークスタイルが浸透し、実質的に定着しつつあるものと考えており、紳士用・婦人用スーツの需要の減少は避けられず、極めて先行き不透明な状況となっているものと認識しているとのことです。中西浩一氏は、こうしたワークスタイルの変化が構造的な需要減少トレンドと相まって、紳士用・婦人用スーツの市場の縮小をもたらしており、当社グループが極めて困難な事業環境にあるものと認識しているとのことです。

 

 中西浩一氏としては、当社グループを取り巻く以上のような事業環境を踏まえて、当社が安定的かつ継続的に企業価値を向上させるためには、中長期的な視野に立った当社における抜本的な経営戦略の実行とそれを可能にする機動的かつ柔軟な意思決定体制を構築することが急務であると考えたとのことです。

 具体的には、中西浩一氏は、下記(a)から(c)のとおり、当社グループにおいて、今後の中長期的な経営戦略と迅速な意思決定体制を構築する必要があると考えたとのことです。

 

(a)事業環境の変化に対応した衣料品関連事業の強化

 当社グループにおいては、お客様の様々なニーズに対応するため、複数のブランドを展開しており、国内生産の強みを活かし、トレンドを意識した商品を展開する「ONLY」や、同ブランドのアウトレット商品を扱い、1着1万円台からスーツが購入可能である「スーツアンドスーツ」など、様々なコンセプト・価格帯の商品を展開しております。人口減少及び少子高齢化並びにオフィスウェアのカジュアル化等に伴い、スーツ着用人口が減少していることに加え、新型コロナウイルスの影響によりワークスタイルの多様化が進み、ビジネスウェアの着用機会が減少する厳しい環境下において、今後もお客様に選ばれ続けるためには、これまで以上に魅力的で付加価値の高い商品を展開することが必要不可欠であると認識しているとのことです。

 また、衣料品関連業界において、ハイブランドとファストファッションに消費が集中する二極化が今後益々進むものと考えているとのことです。このような二極化の潮流を踏まえ、当社グループにおいて、衣料品関連事業に関して、本書提出日現在、具体的な投資規模は未定であるものの、新たな生産設備や人材の確保に資金を投じ、さらなる高品質・高付加価値の商品を提供できる生産体制を構築しつつ、低価格帯の商品においては、製造工程を抜本的に見直すことにより、製造工程のさらなる最適化を目指すことが必要であると考えているとのことです。また、当社グループの衣料品関連事業の在り方を見直し、例えば、冠婚葬祭に限らず、特別な場には特別な装いで参加したいというお客様のニーズに対応した新しいコンセプトのブランドを立ち上げることも検討しているとのことです。このような衣料品関連事業のさらなる強化にあたっては、中長期的な投資を実施した上で、今後の事業環境の変化を踏まえて迅速かつ的確な対応をとる必要があることから、当社グループにおいて、迅速な意思決定体制を構築することが不可欠であると考えているとのことです。

 

(b)不動産投資の強化及び周辺事業への進出

 中西浩一氏は、当社グループは、京都府を中心に様々な地域に店舗展開を実施してきた経験の中で培われた、立地戦略や商圏内の人口構造、交通事情等の地域特性に係る知見を有していると考えているとのことです。また、当社グループが、より安定的な収益を確保するためには、事業ポートフォリオを分散させる必要があるものと考えており、上記の知見やノウハウをさらに活用し、その上で、収益性の高い不動産への積極的な投資を拡大していくことが必要となるものと考えているとのことです。

 また、既存事業だけでなく、既存事業との親和性の高い周辺領域へ新規進出することによって、事業ポートフォリオの多様化による経営の安定化とともに、地域へのさらなる貢献を両立することが必要となるものと考えているとのことです。そして、小売店の店舗展開はその地域のまちづくりの一端を担うとの考えから、例えば、飲食事業等への進出を検討しているとのことです。

 さらに、衣料品関連事業の周辺事業として、当社グループの持つ、衣料品の製造や販売、スタイリングに関する様々なノウハウを、衣料品業界を志す人材に伝え、教育することにより、当社グループにおいて、その理念に共感を持っていただいた衣料品業界を志す方々といった新たな顧客層の開拓や、従業員の教育・研修の一環として活用すること、スキルを習得した卒業生を当社グループの従業員として迎え入れることを想定しているとのことです。中長期的には、衣料品のスタイリング等についての様々なノウハウを学んでいただくことを高齢者を含めた幅広い層に展開し、高齢化社会において、衣料品の魅力を通じて豊かな暮らしを実現するお手伝いができるものと考えているとのことです。なお、このような経営の多角化を実現していくに際しては、M&Aやジョイントベンチャー形式での投資等も積極的に検討していく必要があると考えているとのことです。

 

(c)デジタルトランスフォーメーション(DX)への積極的な投資

 上記のような厳しい事業環境下において、当社グループが、新規のお客様、とりわけこれから社会人となり、ビジネスウェアの着用機会が増加していく若年層のお客様を獲得するに際して、WebマーケティングやECストアの強化を図り、インターネットやデジタル領域を活用したアプローチを強化する必要があると考えているとのことです。

 また、リアル店舗とデジタル技術を有機的に融合させた製造販売体制を構築し、拡充していくことも必要であると考えているとのことです。例えば、リアル店舗で採寸されたデータをデジタル技術を用いて最適な製造工場へ発注し、その製造工程もデジタル技術で最適化することで、在庫リスクの縮減を図ることができると考えているとのことです。上記に限らず、リアル店舗の持つ強みとデジタル技術の融合によるサプライチェーンの最適化は、厳しい事業環境を生き残っていく上で極めて重要であると考えているとのことです。

 加えて、当社グループのビジネスの効率性を極大化し、生産性の高い業務遂行を実現するため環境整備や仕組み作りに注力していく必要があると考えており、本書提出日現在、具体的な投資規模は未定であるものの、これらの実現に向けた積極的なシステム投資を検討する必要があると考えているとのことです。

 

 中西浩一氏は、上記(a)から(c)の施策により、中長期的にみれば当社の大きな成長及び収益の拡大が見込まれるものの、各施策の実施にあたっては、新規事業分野の立ち上げを適切に実行できるか否かが不明確であることに加え、一定の費用支出が先行すること等を考慮すると、短期的には当社グループの財務状況や業績の悪化をもたらすリスクがあると考えているとのことです。したがって、当社が上場を維持したままこれらの各施策を実行した場合には、資本市場から十分な評価が得られず当社の株式価値が大きく毀損する可能性があることから、2021年5月上旬、各施策を実行するにあたり、当社を非公開化する必要があると考えたとのことです。

 また、当社グループは、2005年7月に大阪証券取引所ヘラクレス(現東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)市場)へ上場し、現在は東京証券取引所市場第一部に上場しておりますが、上場当時と比較して、知名度の向上及び信用の獲得は相当程度達成されたこと、また、近年資本市場からの資金調達を行っていないこと等から、上場メリットは少ない一方で、監査法人への報酬、情報開示に伴う社内体制整備のための費用及び証券代行費用等の上場維持に係るコストが多額となっていると考えており、今後、株式の上場を維持することが当社の経営上の負担となる可能性は否定できないと考えたとのことです。

 このような状況を踏まえ、中西浩一氏は、当社が今後も株式の上場を維持することによるメリット、デメリット等について慎重に検討した結果、2021年5月下旬、安定的かつ継続的に当社グループの企業価値を向上させるためには、当社株式を非公開化することが、当社の株主の皆様のリスク負担を回避しつつ、中長期的な視点から経営戦略を実践するために最も有効な手段であるとの結論に至るとともに、上記の施策を推進してくためには、これまでの当社の事業運営の連続性を確保しつつ当社株式を非公開化する必要があり、そのためには第三者によるものではなく、当社の創業者であり、約50年にわたり当社の経営に携わってきた中西浩一氏が継続して経営にあたること、また、柔軟かつ機動的に経営判断を行うことが当社グループの成長にとって必要であると考え、マネジメント・バイアウト(MBO)の手法により当社株式を非公開化することが当社の株主の皆様にとって最善であり、当社グループの企業価値のさらなる向上に資すると判断したとのことです。加えて、当社グループの安定的な事業運営の方策についても検討し、将来的に相続により当社株式が分散して所有されることなく、当社グループの経営の安定性を維持させるために、公開買付者を設立の上、今後も当社の経営にあたる中西浩一氏が公開買付者の普通株式の全てである10株を保有した上で、中西浩一氏の長男であり当社の従業員でもある中西浩之氏が、中西浩一氏による上記(a)から(c)の中長期的な視野に立った当社における抜本的な経営戦略が軌道に乗った後、当社の取締役に就任した上で経営を担うことを見据え、公開買付者の株式を保有することが適切であると判断したとのことです。そして、当面の間、中西浩之氏が当社の経営に関与することは予定されていないことから、株主総会における議決権が付与される普通株式については中西浩一氏が全て所有することとし、同時に、株主総会における議決権は付与されていないものの、当社株式を保有することにより、当社グループの企業価値向上に対するインセンティブを付与することを目的として、中西浩之氏が公開買付者の無議決権株式990株を所有することが適切であると判断したとのことです。なお、中西浩一氏が所有する公開買付者の普通株式は、将来的には、中西浩之氏が相続により承継する方法又は公開買付者による相続人への売渡請求により公開買付者が取得した上で中西浩之氏に処分する方法により、中西浩之氏がその全てを取得し、中西浩之氏が公開買付者の全ての株式及び議決権を有することとなる予定であるとのことです。2021年6月下旬より、中西浩一氏は、公開買付者の資本構成に関して、中西浩之氏との協議を開始し、当面の間は、約50年にわたり当社の経営に携わってきた中西浩一氏が継続して経営にあたる一方、具体的な時期は未定であるものの、中西浩一氏による上記(a)から(c)の中長期的な視野に立った当社における抜本的な経営戦略が軌道に乗った後、中西浩之氏が取締役として経営に関与する方針について共有し、2021年7月初旬に上記の資本構成をもって公開買付者を設立することが適切であるとの合意に至ったとのことです。なお、上記のとおり、今後も中長期にわたって中西浩一氏が継続して当社の経営にあたることを想定していることから、中西浩之氏が所有する公開買付者の無議決権株式には、普通株式への転換請求権は設定されておりませんが、上記のとおり、中西浩一氏が所有する公開買付者の普通株式は、中西浩之氏が相続により承継する方法又は公開買付者による相続人への売渡請求により公開買付者が取得した上で中西浩之氏に処分する方法により、中西浩之氏がその全てを取得し、中西浩之氏が公開買付者の全ての株式及び議決権を有することとなる予定であるとのことです。また、中西浩一氏はマネジメント・バイアウト(MBO)以外の方法により、当社を非公開化する場合には、中西浩一氏が継続して経営に関与することができなくなる可能性があり、また、当社の経営陣と当社の株主との間で当社の事業運営に相違が生じることで、柔軟かつ機動的な経営判断ができない可能性があるため、当社の非公開化の手段として望ましくないものと考えたとのことです。

 その後、中西浩一氏は、2021年7月5日に、当社に対し、当社株式を非公開化することに関する正式な意向を表明する提案書(以下「本提案書」といいます。)を提出し、本取引のスキーム及び2021年8月中旬から公開買付期間を30営業日として本公開買付けを開始するスケジュールを示した上で、本取引の実行の是非に関して、当社に対して協議・交渉の申入れを行い、2021年7月7日に当社より協議・交渉に応じる意向が示され、2021年7月中旬より協議・交渉を開始したとのことです。また、中西浩一氏は、本取引後の当社の経営方針については、現在の経営体制を変更することを想定しておらず、公開買付者の資本構成については、中西浩一氏が公開買付者の普通株式の全て(10株)を保有し、中西浩之氏が公開買付者の無議決権株式の全て(990株)を保有することを想定している旨を説明したとのことです。その後、2021年7月21日に、中西浩一氏は、本公開買付けによる当社株式の取得及び所有を主たる目的として、公開買付者を設立したとのことです。その後、中西浩一氏及び公開買付者は、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)及び買付予定数の下限を含む本取引の諸条件について具体的な検討を進め、2021年7月27日、2019年7月28日から2021年7月27日において公表されたマネジメント・バイアウト(MBO)の事例におけるプレミアムが付された実例公表日の前営業日を基準日として、同日までの過去1ヶ月間、同過去3ヶ月間及び同過去6ヶ月間の終値単純平均値におけるそれぞれのプレミアム率の中央値(注)が約30%から約40%)を参考としつつ、当社株式の直近の市場株価や過去1ヶ月間、過去3ヶ月間及び過去6ヶ月間の平均株価の動向を総合的に勘案し、当社に対して、本公開買付価格を620円とする旨の初回の価格提案を行った後、2021年8月6日に、当社の第三者算定機関から報告を受けている当社株式価値の試算結果と比較しても不十分であり、当社株式の市場株価を基準とするとプレミアム水準としてはいまだ十分とは言えないとの理由から、一般株主にとって十分な価格とは言えないとして当社から本公開買付価格の増額の要請を受けたため、本公開買付価格の再検討を行い、2021年8月10日に、当社に対して、本公開買付価格を660円とする旨の再提案を行ったとのことです。その後、公開買付者は、当社の本源的価値を踏まえ、一般株主にとって十分な価格ではないとして、当社から本公開買付価格のさらなる増額の要請を受けたため、公開買付者は、2021年8月12日に本公開買付価格を690円とする旨の再提案を行い、その後、2021年8月13日に当社より本公開買付価格のより一層の増額の要請を受けたため、2021年8月16日に本公開買付価格を750円とする旨の再提案を行い、同日、当社より本公開買付価格のより一層の増額の要請を受けたため、2021年8月17日に本公開買付価格を765円とする旨の再提案を行い、当社がこれに応諾したことから、公開買付者は、2021年8月17日に、本公開買付価格を765円とすることで当社との間で合意に至り、2021年8月18日に、中西浩一氏及び公開買付者は、本公開買付価格を765円として、本取引の一環として公開買付者を通じて本公開買付けを実施することを決定したとのことです。なお、公開買付者は、2021年8月19日時点では、本臨時株主総会(下記「(4)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」において定義します。)の開催日は、2021年11月中旬頃を想定していたとのことですが、2021年9月15日時点において、2021年12月下旬頃を想定しているとのことです。詳細は下記「(4)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」をご参照ください。

 なお、公開買付者は、本公開買付価格を決定するに際して、当社が開示している財務情報等の資料を踏まえ、当社の株式価値に関する諸要素を総合的に考慮し、かつ、当社との協議及び交渉を踏まえ、本公開買付価格を決定したものであるため、第三者算定機関からの株式価値算定書は取得していないとのことです。

(注) 数値で構成された複数のデータを小さい順番に並べた時の中央の値を指し、データの件数が偶数の場合、中央の2つの値の平均値を指すとのことです。

 

(ⅱ)本公開買付け後の経営方針

 本取引は、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)に該当し、公開買付者の取締役である中西浩一氏は、本公開買付け終了後も継続して当社の取締役として経営にあたることを予定しており、上記「(ⅰ)本公開買付けの背景等」に記載の経営を推進する予定とのことです。

 なお、公開買付者と当社のその他の取締役及び監査役との間では、本公開買付け後の役員就任について特段の合意はなく、本公開買付け成立後の当社の役員構成を含む経営体制については、本書提出日現在において現在の経営体制を変更することを想定しておらず、本公開買付けの成立後、当社と協議しながら決定していく予定とのことです。

 

③ 当社における意思決定の過程及び理由

 当社は、2021年7月5日に中西浩一氏から本提案書の提出及び協議・交渉の申入れを受け、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載のとおり、本公開買付価格の公正性その他本公開買付けを含む本取引の公正性を担保すべく、2021年7月上旬に、フィナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてフロンティア・マネジメント株式会社(以下「フロンティア・マネジメント」といいます。)を、リーガル・アドバイザーとして三浦法律事務所を選任するとともに、2021年7月13日開催の当社取締役会において、2021年7月5日に中西浩一氏から提出された本提案書を検討するための特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。なお、本特別委員会の委員の構成及び具体的な活動内容等については、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び意見(答申書)の入手」をご参照ください。)を設置し、本取引に関する提案を検討するための体制を整備いたしました。なお、2021年7月中旬、当社は、中西浩一氏に対し、特別委員会を設置し、本取引の実施に向けた協議・交渉に応じる旨の連絡をいたしました。

 その後、当社は、本提案書に記載された本取引の目的を含む本公開買付けの概要、本取引が当社に与える影響、本取引後の経営方針の内容や足元の株価動向を踏まえ、本特別委員会により事前に確認された交渉方針や公開買付者から公開買付価格を含む本取引の条件についての提案を受けたとき等の交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づいて、フロンティア・マネジメント及び三浦法律事務所の助言を受けながら、公開買付者との間で2021年7月5日から2021年8月17日まで複数回にわたる協議・検討を重ねてまいりました。

 また、買付け等の価格については、当社は、2021年7月27日に中西浩一氏から本公開買付価格を620円とする旨の提案を受けた後、フロンティア・マネジメントから当社株式の株式価値に係る試算結果の報告を受け、当該報告内容及び本特別委員会により事前に確認された交渉方針を踏まえた上で、フロンティア・マネジメントから報告を受けた当社の株式価値の試算結果に鑑み、当該公開買付価格は当社の本源的価値を十分に反映したものではないと考え、2021年8月6日に、中西浩一氏に対し、本公開買付価格の再検討を要請いたしました。その後も当社は、本特別委員会に対して適時に交渉状況の報告を行い、公開買付者から公開買付価格を含む本取引の条件についての提案を受けたとき等の交渉上重要な局面における意見、指示、要請等に基づいた上で、フロンティア・マネジメントの助言を受けながら、買付け等の価格について、公開買付者との間で、複数回にわたり協議・交渉を行っております。具体的には、当社は、2021年8月10日に公開買付者から本公開買付価格を660円とする旨の再提案を受けた後、当社の本源的価値及びフロンティア・マネジメントから報告を受けた当社の株式価値の試算結果を踏まえ、一般株主にとって十分な価格ではないと考え、公開買付者に対し、本公開買付価格のさらなる引上げを要請したところ、公開買付者から、2021年8月12日に本公開買付価格を690円とする旨の再提案を受けました。当社は、当該再提案に係る本公開買付価格についても、当社の本源的価値及びフロンティア・マネジメントから報告を受けた当社の株式価値の試算結果から十分ではないと考え、公開買付者に対し、本公開買付価格のより一層の引上げを要請したところ、公開買付者から、2021年8月16日に本公開買付価格を750円とする旨の再々提案を受けました。当社は、当該再々提案に係る本公開買付価格についても、当社の本源的価値及びフロンティア・マネジメントから報告を受けた当社の株式価値の試算結果から十分ではないと考え、公開買付者に対し、本公開買付価格のさらなる一層の引上げを要請いたしました。その結果、公開買付者からは、2021年8月17日に、本公開買付価格を765円とする旨の再々々提案を受けました。当社は、当該再々々提案について、その妥当性を本特別委員会に確認するほか、2021年8月17日付でフロンティア・マネジメントから取得した株式価値算定書(以下「当社株式価値算定書」といいます。)の内容も踏まえて慎重に検討を行いました。その結果、本公開買付価格である765円は、下記(a)乃至(e)に記載の理由から、当社の株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、株主の皆様に対し、合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。このように、当社は、公開買付者との間で、継続的に本公開買付価格の交渉を行ってまいりました。

 また、当社は、リーガル・アドバイザーである三浦法律事務所から、本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けるとともに、本特別委員会から2021年8月17日付で答申書(以下「本答申書」といいます。)の提出を受けました(本答申書の概要及び本特別委員会の具体的な活動内容等については、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び意見(答申書)の入手」をご参照ください。)。その上で、当社は、リーガル・アドバイザーである三浦法律事務所から受けた法的助言及び第三者算定機関であるフロンティア・マネジメントから取得した当社株式価値算定書の内容を踏まえつつ、本特別委員会から提出された本答申書の内容を最大限に尊重しながら、本取引により当社の企業価値の向上を図ることができるか、本公開買付価格を含む本取引の諸条件は妥当なものか等の観点から慎重に協議・検討を行いました。

 上記「② 公開買付者における本公開買付けを実施するに至った背景、理由及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」の「(ⅰ)本公開買付けの背景等」に記載のとおり、当社グループの属する紳士用・婦人用スーツ業界では、日本の総人口の減少及び少子高齢化等により、主要なスーツ着用人口の減少は避けられないと考えられます。また、当社としては、今般の新型コロナウイルスの感染拡大によるテレワークの促進に伴い、スーツそのものの着用機会が従前にも増して減少していくと考えております。具体的には、総務省の家計調査報告によりますと、2000年には背広服に対する年間消費支出額が10,119円であったのに対し、2020年には2,893円と7割以上も下落しており、今後の当社グループを取り巻く事業環境は、引き続き困難な状況にあるものと認識しております。加えて、昨今のECサイトの台頭や、個人間での商品売買を可能にするフリマアプリの利用の一般化に伴い、当社のようにリアル店舗における衣料品関連業界全般においても、従来の事業規模の維持のためにECサイトへの進出等新たな販売機会を求める等の対応が求められるところ、今般の新型コロナウイルスの感染拡大を受けてリアル店舗での販売機会逸失が生じ、既存のビジネスモデルを根底から見直す必要がある状況であると考えております。当社としては、上記のような事業環境を踏まえ、収益の維持を図るため、低収益店舗の撤退や家賃の減額要請、販売促進費の抑制等の手段を通じて経費全般の削減に努めてまいりましたが、現時点においても、継続的に発出される緊急事態宣言による店舗営業時間の短縮等により通常の営業ができず、収益の回復が見通せない状況が続いております。このように、従来からの厳しい事業環境に加え、新型コロナウイルス感染症の広がり及び収束見通しが引き続き不透明な状況であることから、当社グループを取り巻く事業環境は来期以降もさらなる悪化の可能性も想定されます。そのため、将来的な当社グループの事業の継続と企業価値を向上させるためには、短期的には投資が先行することにより収益が悪化すると見込まれたとしても、中長期的な視点に基づく、既存の事業モデルからの変革を含む抜本的かつ機動的な事業改革施策の立案及び実行が喫緊の経営課題であると認識し、また、施策の実施に向けた対応を迫られる状況であると考えております。そして、公開買付者は、上記「② 公開買付者における本公開買付けを実施するに至った背景、理由及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」の「(ⅰ)本公開買付けの背景等」に記載のとおり、当社が安定的かつ継続的に企業価値を向上させるためには、中長期的な視野に立った当社における抜本的な経営戦略の実行とそれを可能にする機動的かつ柔軟な意思決定体制を構築することが急務であると考えているとのことですが、当社としても、この点については同様の認識を有しており、当社にとって、短期的には費用支出が先行し、財務状況や収益性の悪化をもたらす可能性がありながらも、中長期的に企業価値の向上につながる施策への投資を迅速に決定できる体制の構築が不可欠であると考えております。

 具体的には、当社は、公開買付者から、協議・交渉の過程において、上記「② 公開買付者における本公開買付けを実施するに至った背景、理由及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」の「(ⅰ)本公開買付けの背景等」に記載のとおり、当社について、(a)事業環境の変化に対応した衣料品関連事業の強化、(b)不動産投資の強化及び周辺事業への進出、及び(c)デジタルトランスフォーメーション(DX)への積極的な投資が考えられるとの伝達を受けており、当社としても当該施策の必要性について慎重に検討を行った結果、いずれの施策も、当社の中長期的な事業の継続と企業価値の向上にあたって速やかに推進していくことが望ましい施策であると考えており、また、かかる施策の実施には、機動的かつ柔軟な意思決定体制の構築が必要であると認識しております。

 しかしながら、かかる施策の実施にあたっては、当該投資にかかる事業の立ち上げの不確実性に加え、費用支出が先行することに伴い、短期的には利益水準の低下及びキャッシュ・フローの悪化等による財務状況の悪化をもたらすリスクがあります。そのため、当社が上場を維持したままこれらの施策を実行した場合には、株価の下落や配当の減少など当社の株主の皆様に対して多大な悪影響を与えてしまう可能性があると考えております。他方で、上記のとおり、当社グループを取り巻く事業環境に鑑みますと、速やかに既存のビジネスモデルからの変革も含めた抜本的かつ機動的な対応策の実施が必要であると考えております。

 このような状況下において、当社としては、当社の株主の皆様に対して発生する可能性がある上記の悪影響を回避しつつ、抜本的かつ機動的な施策を実施し、中長期的な視点から当社グループの事業継続と企業価値の向上を図るためには、公開買付者によるマネジメント・バイアウト(MBO)の手法により、当社株式を非公開化するとともに、当社の創業者であり、当社の経営に長年携わってきた中西浩一氏が継続して経営にあたることで、機動的かつ柔軟な経営判断を行うことが必要であると考えました。なお、当社は、このように考えるにあたり、公開買付者の資本構成や経営方針を公開買付者に確認しております。加えて、当社株式の非公開化を行った場合には、監査法人への報酬、情報開示に伴う社内体制整備のための費用及び証券代行費用等の上場維持コストを削減することができ、経営資源の有効活用を図ることが可能になると考えております。

 なお、当社株式の非公開化を行った場合には、資本市場からのエクイティ・ファイナンスによる資金調達を行うことができなくなり、また、上場会社として当社が享受してきた社会的な信用力の獲得及び知名度の維持等に影響を及ぼす可能性が考えられます。しかしながら、近年資本市場からの資金調達を行っておらず、また、上場当時から比較して社会的信用力の獲得及び知名度の向上が達成されたこと、並びに近年のコーポレートガバナンス・コード等への対応を含む昨今の上場維持コストの上昇を踏まえると、今後も株式の上場を維持する必要性は必ずしも高くなく、上場当時に比べると相対的にその必要性は減少しているものと考えております。したがって、当社取締役会は、当社株式の非公開化のメリットは、上記のデメリットを上回ると判断いたしました。

 以上を踏まえ、当社は2021年8月18日開催の取締役会において、本公開買付けを含む本取引により当社株式を非公開化することが、当社の企業価値の向上に資するものであると判断いたしました。

 また、当社取締役会は、本公開買付価格(765円)が、(a)下記「(3)算定に関する事項」に記載されているフロンティア・マネジメントによる当社株式の株式価値の算定結果のうち、市場株価平均法による算定結果の上限値を上回っていること及びDCF法による算定結果のレンジの範囲内であること、(b)本公開買付けの公表日の前営業日である2021年8月17日の東京証券取引所市場第一部における当社株式の終値549円に対して39.34%(小数点以下第三位を四捨五入。以下、プレミアム率の計算において同じとします。)、2021年8月17日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値500円に対して53.00%、過去3ヶ月間の終値の単純平均値477円に対して60.38%、過去6ヶ月間の終値の単純平均値472円に対して62.08%のプレミアムが加算されており、経済産業省が「公正なM&Aの在り方に関する指針」(以下「公正なM&A指針」といいます。)を公表した2019年6月28日以降に公表された他のMBO(ただし、公開買付けが不成立となった案件は除きます。)のプレミアムの平均値及び中央値が約35%から約50%程度であったという分析を踏まえると、本公開買付価格は、近時の他のMBO事例におけるプレミアムと比較して遜色のない水準のプレミアムが付されていると考えられること、(c)下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載の利益相反を解消するための措置が採られていること等、一般株主の利益への配慮がなされていると認められること、(d)上記利益相反を解消するための措置が採られた上で、当社と公開買付者の間で独立当事者間の取引における協議・交渉と同等の協議・交渉が複数回行われた上で決定された価格であること、(e)本特別委員会が、事前に交渉方針を確認するとともに、適時にその状況の報告を受け、交渉上重要な局面において意見、指示、要請等を行った上で、本公開買付価格を含む本取引の条件の公正性・妥当性は確保されている旨の意見を述べていること等を踏まえ、本公開買付けに係るその他の諸条件は当社の株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、株主の皆様に対し、合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。

 以上より、当社は、2021年8月18日開催の取締役会において、本公開買付けへの賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨する旨を決議いたしました。

 なお、本公開買付価格は、当社の2021年5月31日現在の簿価純資産から算出した1株当たり純資産額を下回っておりますが、当社が保有する棚卸資産等の処分に伴う費用・損失や閉鎖店舗にかかる費用等、相当な費用・損失の発生を考慮すると、仮に当社が清算する場合にも、簿価純資産額がそのまま換価されるわけではなく、相当程度毀損することが見込まれており、本公開買付価格は1株当たりの実質的な清算価値を上回っているものと考えております。また、純資産額は、会社の清算価値を示すものであり、将来の収益性を反映するものではないため、継続企業である当社の企業価値の算定において重視することは合理的ではないと考えております。

 

(3)算定に関する事項

 当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、公開買付者、当社及び本応募予定株主(以下総称して「公開買付関連当事者」といいます。)から独立した第三者算定機関であるフロンティア・マネジメントに当社株式の株式価値の算定を依頼しました。なお、フロンティア・マネジメントは、公開買付関連当事者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して、重要な利害関係を有しておりません。また、本取引に係るフロンティア・マネジメントの報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる固定報酬のみであり、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。

 フロンティア・マネジメントは、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社が継続企業であるとの前提のもと、当社株式について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社株式が東京証券取引所市場第一部に上場していることから市場株価平均法を、当社の将来の事業活動の状況を算定に反映させるためにDCF法を用いて当社株式の株式価値の算定を行い、当社はフロンティア・マネジメントから2021年8月17日に当社株式価値算定書を取得いたしました。なお、フロンティア・マネジメントは、当社株式の価値評価の算定手法として、事業内容や収益性の当社との類似性における制約に鑑み、類似会社比較法は採用しておらず、また、当社が継続企業としてその事業を継続していくことを企図していることから、純資産法は採用しておりません。また、当社は、フロンティア・マネジメントから本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。

 当社株式価値算定書によると、上記各手法に基づいて算定された当社株式1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりです。

市場株価平均法  472円から549円

DCF法     737円から1,371円

 市場株価平均法では、基準日を2021年8月17日として、東京証券取引所市場第一部における当社株式の基準日終値(549円)、直近1ヶ月間(2021年7月19日から2021年8月17日まで)の終値の単純平均値(500円)、直近3ヶ月間(2021年5月18日から2021年8月17日まで)の終値の単純平均値(477円)、直近6ヶ月間(2021年2月18日から2021年8月17日まで)の終値の単純平均値(472円)をもとに、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を472円から549円までと算定しております。

 また、DCF法では、当社がフロンティア・マネジメントに提供した当社の2022年8月期から2024年8月期までの財務予測、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、2021年6月1日以降に生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を計算し、当社株式の1株当たりの価値の範囲を737円から1,371円までと算定しております。なお、割引率は加重平均資本コスト(WACC:Weighted Average Cost of Capital)とし、3.74%~4.74%を採用しております。また、継続価値の算定にあたっては、永久成長率法を採用し、永久成長率を-1.0%~+1.0%として株式価値を算定しております。

 フロンティア・マネジメントが、DCF法の算定の前提とした当社の事業計画に基づく財務予測は以下のとおりです。当該財務予測は、2024年8月期にかけて対前年度比において大幅な増益を見込んでいる事業年度が含まれておりますが、その主な要因は新型コロナウイルス感染症の影響からの売上高の回復及び既存店舗の償却が進むことによる減価償却費の減少であります。なお、以下の財務予測は、当社が2021年8月18日に公表した「2021年8月期通期連結業績予想の修正及び配当予想の修正(無配)に関するお知らせ」に記載の2021年8月期通期連結業績予想を考慮したものであります。また、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において収益に与える影響を具体的に見積もることが困難であるため、当該事業計画には加味されておりません。

 

 

(単位:百万円)

 

 

2021年8月期

第4四半期

2022年8月期

2023年8月期

2024年8月期

売上高

904

5,206

5,243

5,243

営業利益

△225

△112

1

23

EBITDA

△119

290

386

381

フリー・キャッシュ・フロー

△43

28

261

271

 (注) EBITDAは、営業利益に経常的な営業外収益と営業外費用を加減算し、減価償却費を加算することで計算し、フリー・キャッシュ・フローは当該EBITDAをもとに算出しています。

 

 フロンティア・マネジメントは、当社株式の株式価値の算定に際し、当社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、それらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っておりません。また、当社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)に関して独自の評価・査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。加えて、当社の財務予測に関する情報については、当社の経営陣による現時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としております。ただし、フロンティア・マネジメントは、算定の基礎とした当社の事業計画について、複数回、当社と質疑応答を行い、その作成経緯及び当社の現状を把握した上で、それらに不合理な点がないかという観点から、当社の事業計画の合理性を確認しております。また、フロンティア・マネジメントの算定は、2021年8月17日までの上記情報を反映したものであります。

 

(4)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)

 当社は、公開買付者より、本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)につき、以下の説明を受けております。

 公開買付者は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「① 本公開買付けの概要」に記載のとおり、本公開買付けにより当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式を除きます。)を取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後、以下の方法により、当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式を除きます。)を取得することを目的として本スクイーズアウト手続を実施することを予定しているとのことです。

① 株式売渡請求

 公開買付者は、本公開買付けの成立により、当社の総株主の議決権の90%以上を所有するに至り、会社法第179条第1項に規定する特別支配株主となる場合には、本公開買付けの決済の完了後速やかに、会社法第2編第2章第4節の2の規定に基づき、当社の株主(公開買付者及び当社を除きます。)の全員(以下「売渡株主」といいます。)に対し、その所有する当社株式の全部を売り渡すことを請求(以下「株式売渡請求」といいます。)する予定とのことです。株式売渡請求においては、当社株式1株当たりの対価として、本公開買付価格と同額の金銭を売渡株主に対して交付することを定める予定とのことです。この場合、公開買付者は、その旨を当社に通知し、当社に対して株式売渡請求の承認を求める予定とのことです。当社がその取締役会の決議により株式売渡請求を承認した場合には、関係法令の定める手続に従い、当社の株主の個別の承諾を要することなく、公開買付者は、株式売渡請求において定めた取得日をもって、売渡株主からその所有する当社株式の全部を取得いたします。そして、売渡株主がそれぞれ所有していた当社株式の対価として、公開買付者は、当該各株主に対し、当社株式1株当たり本公開買付価格と同額の金銭を交付する予定とのことです。なお、当社取締役会は、公開買付者より株式売渡請求がなされた場合には、公開買付者による株式売渡請求を承認する予定です。

 上記手続に関連する一般株主の権利保護を目的とした規定としては、会社法第179条の8その他関係法令の定めに従って、売渡株主は、裁判所に対してその所有する当社株式の売買価格の決定の申立てを行うことができる旨が会社法上定められています。なお、これらの申立てがなされた場合における、当社株式の売買価格は、最終的には裁判所が判断することになります。

 

② 株式併合

 公開買付者は、本公開買付けの成立により、当社の総株主の議決権の90%未満を所有する場合には、会社法第180条に基づき当社株式の併合を行うこと(以下「株式併合」といいます。)及び株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)の開催を当社に要請する予定とのことです。なお、公開買付者は、本臨時株主総会において上記各議案に賛成する予定とのことです。また、公開買付者は、2021年8月19日時点では、本臨時株主総会の開催日は、2021年11月中旬頃を想定しているとのことでしたが、2021年9月15日時点において、2021年12月下旬頃を想定しているとのことです。これは、2021年8月下旬から9月14日まで、本臨時株主総会の開催予定時期について、当社の株主名簿管理人である三菱UFJ信託銀行株式会社から株主総会開催に係る実務上の対応に関する聞き取りを行い、その上で、公開買付者、公開買付者のフィナンシャル・アドバイザーである三菱UFJ銀行、公開買付者のリーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業、当社、当社のフィナンシャル・アドバイザーであるフロンティア・マネジメント及び当社のリーガル・アドバイザーである三浦法律事務所との間で協議した結果、2021年11月下旬に開催予定の2021年8月期に係る当社の第45期定時株主総会と本臨時株主総会の準備を並行して行うことが実務上困難であり、当該定時株主総会開催後に本臨時株主総会を開催する必要が生じたことから、2021年9月15日時点において、当初想定していた本臨時株主総会の開催時期を2021年11月中旬頃から2021年12月下旬頃に変更するに至ったとのことです。

 本臨時株主総会において株式併合の議案についてご承認をいただいた場合には、株式併合がその効力を生ずる日において、当社の株主の皆様は、本臨時株主総会においてご承認をいただいた株式併合の割合に応じた数の当社株式を所有することとなります。株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、端数が生じた当社の株主の皆様に対して、会社法第235条その他の関係法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(合計した数に1株に満たない端数がある場合には、当該端数は切り捨てられます。)に相当する当社株式を当社又は公開買付者に売却することによって得られる金銭が交付されることになります。当該端数の合計数に相当する当社株式の売却価格については、当該売却の結果、本公開買付けに応募されなかった当社の各株主の皆様(公開買付者及び当社を除きます。)に交付される金銭の額が、本公開買付価格に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となるよう算定した上で、裁判所に対して任意売却許可の申立てを行うことを当社に対して要請する予定とのことです。また、当社株式の併合の割合は、本書提出日現在において未定ですが、公開買付者が当社の発行済株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式を除きます。)を所有することとなるよう、本公開買付けに応募されなかった当社の株主の皆様(公開買付者を除きます。)の所有する当社株式の数が1株に満たない端数となるように決定するよう当社に対して要請する予定とのことです。当社取締役会は、本公開買付けが成立した場合には、公開買付者によるこれらの要請に応じる予定です。

 上記手続に関連する一般株主の権利保護を目的とした規定として、株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、会社法第182条の4及び第182条の5その他の関係法令の定めに従って、当社の株主は、当社に対してその所有する株式のうち1株に満たない端数となるものの全部を公正な価格で買い取ることを請求することができる旨及び裁判所に対して当社株式の価格決定の申立てを行うことができる旨が会社法上定められております。なお、これらの申立てがなされた場合における、当社株式の買取価格は、最終的には裁判所が判断することになります。

 なお、本公開買付けは、本臨時株主総会における当社の株主の皆様の賛同を勧誘するものでは一切ありません。

 上記①及び②の各手続については、関係法令の改正、施行、当局の解釈等の状況によっては、実施の方法及び時期に変更が生じる可能性があります。ただし、その場合でも、本公開買付けに応募されなかった当社の各株主の皆様(公開買付者及び当社を除きます。)に対しては、最終的に金銭を交付する方法が採用される予定であり、その場合に当該各株主に交付される金銭の額については、本公開買付価格に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一になるように算定される予定とのことです。

 以上の場合における具体的な手続及びその実施時期等については、公開買付者と協議の上、決定次第、当社において速やかに公表する予定です。

 また、上記①の手続により、本スクイーズアウト手続が2021年11月30日までの間に完了することが見込まれる場合には、公開買付者は、当社に対して、本スクイーズアウト手続が完了していることを条件として、2021年8月期に係る当社の第45期定時株主総会(以下「本定時株主総会」といいます。)で権利を行使することのできる株主を、本スクイーズアウト手続完了後の株主(公開買付者を意味します。)とするため、本定時株主総会の議決権の基準日の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを要請する予定とのことです。そのため、当社の2021年8月31日の株主名簿に記載又は記録された株主であっても、本定時株主総会において権利を行使できない可能性があります。

 

 なお、本公開買付けへの応募又は上記の各手続における税務上の取扱いについては、当社の株主の皆様が自らの責任にて税理士等の専門家にご確認いただきますようお願いいたします。

 

(5)上場廃止となる見込み及びその事由

 当社株式は、本書提出日現在、東京証券取引所市場第一部に上場されておりますが、公開買付者は本公開買付けにおいて買付予定数の上限を設定していないため、本公開買付けの結果次第では、東京証券取引所の上場廃止基準に従い、当社株式は、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があります。また、本公開買付けの成立時点では当該基準に該当しない場合でも、本公開買付けの成立後に、上記「(4)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載の本スクイーズアウト手続が実行された場合には東京証券取引所の上場廃止基準に該当し、当社株式は、所定の手続を経て上場廃止になります。上場廃止後は、当社株式を東京証券取引所市場第一部において取引することはできません。

 

(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置

 公開買付者及び当社は、本公開買付けがマネジメント・バイアウト(MBO)のための本取引の一環として行われるものであり、構造的な利益相反の問題や情報の非対称性の問題が生じうること等を踏まえ、本公開買付価格の公正性の担保、本公開買付けの実施を決定するに至る意思決定の過程における恣意性の排除及び利益相反の回避の観点から、本公開買付けを含む本取引の公正性を担保するため、以下の措置を実施いたしました。

 なお、以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置に関する記載については、公開買付者から受けた説明に基づくものです。

 

① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

 当社取締役会は、本公開買付けを含む本取引に関する当社取締役会における意思決定の過程における公正性を担保するために、公開買付関連当事者から独立した第三者算定機関として、フロンティア・マネジメントに当社株式の株式価値の算定を依頼し、2021年8月17日に当社株式価値算定書を取得いたしました。なお、フロンティア・マネジメントは、公開買付関連当事者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。

 また、本特別委員会において、フロンティア・マネジメントの独立性に問題がないことが確認されております。フロンティア・マネジメントの報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる固定報酬のみであり、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。

 当社株式価値算定書の概要は、上記「(3)算定に関する事項」をご参照ください。

 

② 当社における独立した法律事務所からの助言

 当社は、本公開買付けを含む本取引に係る当社取締役会の意思決定の過程における公正性及び適正性を確保するために、公開買付関連当事者から独立したリーガル・アドバイザーとして三浦法律事務所を選任し、同事務所から、本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けております。なお、三浦法律事務所は、公開買付関連当事者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。

 また、本特別委員会において、三浦法律事務所の独立性に問題がないことが確認されております。同事務所の報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる時間報酬のみであり、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。

 

③ 当社における独立した特別委員会の設置及び意見(答申書)の入手

 当社は、2021年7月5日に中西浩一氏から本公開買付けを含む本取引に関する協議・交渉の申入れを受けた後、直ちに、本公開買付けを含む本取引に係る当社の意思決定に慎重を期し、また、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保するとともに、本公開買付けを含む本取引が当社の一般株主・少数株主にとって不利益なものではないか否かについての意見を取得すること等を目的として、本特別委員会を設置することといたしました。当社は、当社の社外取締役及び社外監査役の全員に対して本特別委員会の委員の選任についての説明を行い、社外取締役及び社外監査役の全員から委員の選任についての賛同を得た上で、2021年7月13日開催の当社取締役会において、公開買付関連当事者から独立した委員によって構成される本特別委員会(本特別委員会の委員としては、菱田哲也氏(当社独立社外取締役)、外部の有識者である有富丈之氏(弁護士 潮見坂綜合法律事務所)及び橋本卓也氏(公認会計士 株式会社エスネットワークス)を選定しております。また、当社は、当初からこの3名を本特別委員会の委員として選定しており、本特別委員会の委員を変更した事実はありません。)を設置することを決議いたしました。なお、本特別委員会の互選により、菱田哲也氏を本特別委員会の委員長として選定しております。本特別委員会の各委員に対しては、その職務の対価として、答申内容にかかわらず、固定額の報酬を支払うものとし、菱田哲也氏に対する報酬は、社外取締役としての報酬とは別に支払うものとしております。

 そして、当社は、本特別委員会に対し、(ⅰ)本取引の目的の正当性・合理性(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含みます。)、(ⅱ)本取引に係る手続の公正性、(ⅲ)本取引に係る取引条件(本取引により当社の株主に交付される対価を含みます。)の公正性・妥当性等の観点から、(ⅳ)当社取締役会が本取引の実施(本件公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見表明をすること及び当社の株主に対して本件公開買付けへの応募を推奨することを含みます。)を決定することが当社の一般株主・少数株主にとって不利益なものでないか否かについて諮問することを決議しております。加えて、当社取締役会は、本特別委員会の設置に際し、本特別委員会は、諮問事項についての判断及び検討に必要な情報を収集・受領すること、本特別委員会が必要と判断する場合には自ら財務若しくは法務等のアドバイザーを選任し又は当社の財務若しくは法務等のアドバイザーを承認すること及び本特別委員会が必要と判断する場合には当社と公開買付者との協議・交渉に参加し、当社のために協議・交渉をすることについて権限を付与することを決議しております。また、当社取締役会は、本取引に関する当社取締役会の意思決定については、公開買付けへの賛否を含め、本特別委員会の判断内容を最大限尊重すること、本特別委員会が本取引の条件を妥当でないと判断した場合には、本公開買付けに賛同しないことを決議しております。

 本特別委員会は、2021年7月13日より2021年8月17日まで合計8回、合計約11時間にわたって開催され、上記諮問事項について、慎重に検討及び協議を行ったほか、各会日間においても電子メールを通じて報告、情報共有及び審議等を行いました。

 具体的には、本特別委員会は、まず、当社のフィナンシャル・アドバイザーであるフロンティア・マネジメントの独立性を確認するとともに、当社のリーガル・アドバイザーである三浦法律事務所の独立性を確認しました。さらに、本特別委員会は、当社が社内に構築した本取引の検討体制が、公開買付者から独立した立場で検討・交渉等を行うことができる体制であることを確認しております。

 その上で、本特別委員会は、当社から、当社の概要、当社の事業内容、公開買付者による提案内容等に関する認識及び当社の事業計画の内容に関する説明を受け、上記各事項についての質疑応答を行いました。また、本特別委員会は、フロンティア・マネジメントによる当社株式の価値算定の基礎となる当社の事業計画の作成過程及び内容について、当社から説明を受けるとともに、質疑応答を踏まえて慎重に審議を行い、当社の事業計画の合理性を確認しております。

 他方、公開買付者に対しては、当社の経営上の課題についての認識、本取引の検討経緯、本取引の必要性、本取引によるデメリットの認識、非公開化以外の方法の検討状況、本取引に係る資金調達が当社の企業価値に及ぼす影響、本取引後の当社の業務継続性及び経営方針、公開買付価格の算定方法、並びに本取引の公正性担保措置等について質問を行い、これらの事項について回答を受け、また、質疑応答を行いました。さらに、上記のとおり、当社は、フロンティア・マネジメントに当社株式の株式価値の算定を依頼しておりますが、本特別委員会においては、フロンティア・マネジメントが実施した当社株式の価値算定に係る算定方法、前提条件、各算定方法による算定の内容等について説明を受け、質疑応答を行った上で、上記各事項の合理性を確認しております。

 また、2021年7月27日に当社が中西浩一氏から本公開買付価格を620円とする旨の提案を受領して以降、本特別委員会は、当社と公開買付者との間における本取引に係る協議・交渉の経緯及び内容等についての報告を随時受け、その対応方針等を協議してまいりました。そして、本特別委員会は、公開買付者の提案については、フロンティア・マネジメントより近時のMBO事例におけるプレミアム水準に関する分析を含む財務的見地からの説明を受け、その内容を審議・検討した上で、当社をして本特別委員会の要請に基づき公開買付者に対して本公開買付価格の引上げを含む交渉を行わせる等、公開買付者との交渉過程に実質的に関与しております。

 その結果、当社は、2021年8月17日に、公開買付者から、本公開買付価格を765円とする旨の提案を受けるに至っております。

 本特別委員会は、以上のような経緯のもと、上記諮問事項について慎重に協議及び検討した結果、2021年8月17日付で、当社取締役会に対し、委員全員の一致で、大要以下の内容の本答申書を提出いたしました。

(ⅰ)本取引の目的の正当性・合理性

 以下の点より、本取引の目的に正当性・合理性があり、本取引が当社の企業価値向上に資すると考えることも不合理ではないと評価できる。

・紳士服等の製造販売事業については、市場縮小のために売上・利益の増加を容易に期待することができず、かつ、仕入れ単価の上昇、IT投資等の投資も継続して行わなければならず、厳しい状況である。また、投資用不動産の賃料収入についても、現在の賃貸借契約の条件を大幅に有利に変更することは困難と思われ、投資に適切な不動産を定期的に見つけることができるわけでもないので、継続的に収益を増加させることは容易ではない状況である。

・当社が検討し得る新たな生産設備や人材の確保、WebマーケティングやECストアの強化、大胆な店舗の統廃合、不動産投資の強化、事業の多角化といった諸施策は、当社の事業内容、収益構造、事業環境、現状認識を踏まえたものであり、いずれも一定の効果をあげる可能性があり、当社の経営課題を克服し得る内容と評価し得る。しかし、各施策の実施による収益が実現する保証はなく、他面で想定外の事前又は事後の費用負担のリスクがあり、当該リスクが実現することによって短期的には収益が悪化する可能性も否定できない。

・本取引は、創業者によるマネジメント・バイアウトであることから、投資ファンドや同業者による買収と比較して、事業上のシナジーや他社の有するノウハウ等を活用することはできない。もっとも、公開買付者によれば、非上場化によって、短期的な業績の悪化を受け入れて大胆な施策を講じることが可能となり、当社の企業価値を向上させることが可能であると判断したとのことである。具体的には、公開買付者は、①衣料品関連事業の強化に関する中長期的な投資の実施、②不動産投資の強化及び周辺事業への進出、③非上場化によるコスト削減といった効果があると考えており、このうち、①衣料品関連事業の強化に関する中長期的な投資の実施については、当社の収益向上のためには、生産設備や人材の確保に関する投資、及びIT・DX投資を積極的に実施することが必要であるが、これらを実施すると短期的には収益性が悪化し、これらが利益貢献するまでには長期間を要することから、上場時においては実施することが困難である。しかし、非上場化した後においては、短期的な収益を気にすることなく、これらの施策を実施することができ、公開買付者としても、上記の投資を実施することを検討しているとのことである。また、公開買付者から明確な回答は得ていないものの、当社として検討している大胆な店舗の統廃合ということも、非上場化した後であれば実施が可能となると思われる。また、②不動産投資の強化及び周辺事業への進出については、当社は現状単一セグメントで事業を行っており、これによって紳士服等の製造販売事業の業界環境に大きく依存する構造であることから、事業を多角化することが急務である。公開買付者としても、不動産投資を積極的に行うことや、既存事業と親和性の高い周辺領域へ新規進出することを検討しているとのことである。これらの実施に際しては、短期的には収益が悪化するとともに、時間をかけても収益を生み出す事業を育てられるか不透明であるというリスクもあるため、上場を維持したまま実行することについて一般株主の理解を得ることは困難であるが、本取引後であれば実施可能と言える。また、これらを実施するためには、上記のリスクを伴うことに加え、事業目的の変更に係る定款変更を実施したり、各業務の指導者を取締役として招聘し、インセンティブ報酬を設計したりする等、株主総会決議を経ることが必要で、当社の株主の意思決定を仰ぐ場面が出てくるものと思われる。しかし、市場環境が目まぐるしく変化していく中、時機を逸することなく、これらを実施するためには迅速な意思決定体制を構築することが必要であるところ、本取引後であれば、そのような体制を構築することが可能となる。さらに、③非上場化によるコスト削減については、当社は、上場を維持するために支払っているIR関連コスト(東京証券取引所へ支払う上場維持費用、株主名簿管理人の報酬、IR資料の印刷費用等)を本取引後には全額削減可能である。また、監査法人に対して支払っている監査報酬についても、本取引後の体制次第ではあるが、当該報酬の全部又は一部を削減可能である。当社の利益水準からすれば、これらのコスト削減による影響は軽微とは言えず、当該コスト削減によるメリットも一定程度の意味を有する。

・以上を踏まえると、本取引を実行することにより、当社は、短期的な収益低下や不確実性のリスクを一般株主に負わせることなく、経営課題を克服するための施策の実行が可能となることから、その目的は不合理ではないと評価することも可能である。他方で、本取引は非公開化を伴うものであるから、理論上は上場廃止によるデメリットとして、①エクイティによる資金調達手段の制約、②上場会社としてのブランドの毀損、③人材採用への悪影響等が想定し得るところである。しかしながら、①当社の保有する現預金は潤沢である上、仮に前記の施策実施に伴う資金需要が生じたとしても、近時の低利環境においては間接金融が調達手段として優れており十分に調達可能であること、②当社の主要顧客はリピーターであるコアなファンであり、非上場化によって離れることは想定されにくいと当社が考えていること、③2005年に上場する前と比較して上場後に人材採用がしやすくなったという実感はなく、非上場化後にも大きな影響がないと考えていること等からすれば、本取引によるデメリットは限定的であるように思われる。そのため、本取引実施によるメリットは上場廃止によるデメリットを優に上回ると評価することも不合理ではない。

・当社の経営課題を克服する手段として、理論上は、本取引以外にも第三者とM&A取引を実施したり、公開買付者以外の第三者に支援を要請したりすることも考えられる。しかしながら、当社によれば、過去数年間、紳士服の工場を有する事業会社や異業種の事業会社の買収等、複数のM&A取引を検討してきており、一定程度協議が進んだ案件もあったものの、最終的には条件が折り合わない等の理由で成就させることはできなかった。また、当社の経営課題を前提とすると、第三者に資金的な支援を受けることは解決策にはならない。当社として、非上場化以外の選択肢も検討してきたものの、ここ数年間、当社の経営課題を解決するような取引を実施することはできなかった。そのため、今後数年間同様の取り組みを行っても、何の成果が得られないことも予想される上、少なくとも現時点で他の具体的かつ実効可能な代替手段は見つかっていない。

 

(ⅱ)本取引に係る手続の公正性

 以下の点より、本取引においては、公正な手続を通じて当社の一般株主の利益への十分な配慮がなされていると認められる。

・独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

 当社取締役会は、本公開買付価格の公正性を担保するために、フロンティア・マネジメントから、当社株式の株式価値に関する資料として当社株式価値算定書を取得しているところ、当社株式価値算定書においては、複数の算定手法を利用して算定されており、恣意的な価格の算定がされないよう配慮がされている。また、こうした算定の前提となる当社の事業計画の作成にあたって、公開買付者の役職員による恣意的行動があった事実は認められず、算定にあたって公正性を疑わせるような事情も見当たらない。フロンティア・マネジメントは、公開買付者と利害関係を有しておらず、当社が独自に選任したアドバイザーである。また、フロンティア・マネジメントは、公開買付者のアドバイザーを兼務していないほか、本取引において公開買付者に対して買収資金の融資その他の資金提供も行うことは予定されていない。また、フロンティア・マネジメントは公開買付者の関連当事者には該当せず、本取引に関して重要な利害関係を有していない。さらに、フロンティア・マネジメントの報酬には本取引の成立を条件とする成功報酬が含まれておらず、本取引の成功に利害関係がないとされている。以上から、当社株式価値算定書は、独立した第三者算定機関による株式価値算定書であると認められる。なお、当社はフェアネス・オピニオンを取得していないが、公正なM&A指針でもフェアネス・オピニオンの取得は必須とはされていない。したがって、当社が専門性を有する独立した第三者算定機関であるフロンティア・マネジメントから当社株式価値算定書を取得し、これをもとに判断を行うことは、公正な手続を通じた一般株主利益の確保に資する行為と言える。

・独立した法律事務所からの助言の取得

 当社取締役会は、公開買付者から本取引の提案を受けた2021年7月5日の翌週である同月13日の決議に基づいて、リーガル・アドバイザーとして三浦法律事務所を選任し、同日以降、本取引に関する意思決定につき、同事務所の弁護士から助言を受けている。三浦法律事務所は、公開買付者と利害関係を有しておらず、当社が独自に選任したアドバイザーであり、公開買付者のアドバイザーを兼務していない。また、三浦法律事務所は公開買付者の関連当事者には該当せず、本取引に関して重要な利害関係を有していない。また、三浦法律事務所の報酬には本取引の成立を条件とする成功報酬が含まれておらず、本取引の成功に利害関係がないとされている。以上から、当社は、本取引の初期段階から独立性を有する法務アドバイザーの関与を得て、その独立した専門的助言を受けていると認められる。

・本特別委員会の設置及び意見の入手

 本特別委員会は、当社の独立社外取締役1名及び独立した専門家2名の計3名により構成される委員会である。また、本特別委員会は、当社より諮問事項についての諮問を受けており、諮問事項の検討にあたって、公正なM&A指針で特別委員会が果たすべきとされる役割(具体的には、①対象会社の企業価値の向上に資するか否かの観点から、M&Aの是非について検討・判断するとともに、②一般株主の利益を図る観点から、(ⅰ)取引条件の妥当性及び(ⅱ)手続の公正性について検討・判断する役割)を担っている。このほか、本特別委員会が有効に機能するために以下の実務上の工夫がなされている。

(a)本特別委員会は、公開買付者から本取引の提案を受けた2021年7月5日の翌週である同月13日の当社の取締役会決議に基づいて設置されており、当社における本取引の検討開始後可及的速やかに設置されていると言える。

(b)本特別委員会は、公正なM&A指針で最も特別委員会の委員としての適格性があるとされる、独立性を有する社外取締役が構成員かつ委員長を務めている。

(c)本特別委員会は、公開買付者からの提案書について適時に共有を受け、その都度協議を行って意見を述べ、公開買付者へ対案を提出する際には事前に検討を行って指示や要請を行い、取引条件に関する交渉過程に実質的に影響を与え得る状況を確保している。

(d)本特別委員会は、諮問事項についての判断及び検討に必要な情報を収集・受領する権限、必要と判断する場合には自ら財務又は法務等のアドバイザーを選任する権限、公開買付者との協議・交渉に参加し、当社のために協議・交渉をする権限、公正性担保措置を検討し、必要に応じて当社に対して意見・提言する権限を付与されている。本特別委員会は独自にアドバイザーを選任していないものの、当社のビジネスの特徴に関する知見(本特別委員会の委員のうち1名が当社の取締役である。)、企業価値評価への知見(本特別委員会の委員のうち1名が公認会計士である。)、法律面での知見(本特別委員会の委員のうち1名が弁護士である。)がいずれも委員により充足されていること、及び当社のアドバイザーの専門性・独立性に鑑み、本特別委員会としてのアドバイザー選任は不要であると本特別委員会として判断した。

(e)本取引の必要性やその前提となっている当社の経営課題又は検討事項は多岐にわたり、その全ての詳細を一般に公開することは難しい。そのため、本特別委員会は、一般株主に代わり、公開されていない当社の現況や課題に関する重要な情報を入手し、これを踏まえて検討・判断を行った。

(f)当社は、本特別委員会の判断内容を最大限尊重し、本特別委員会が本取引に係る提案を受け入れることを妥当でないと判断した場合には取締役会として本取引に係る提案に賛同しないこととすることを取締役会で決議している。

 以上のような本特別委員会の設置及び運用の状況からすれば、本特別委員会は公正性担保措置として有効に機能していると認められる。

・当社における意思決定プロセス

 当社の取締役のうち、中西浩一氏は公開買付者の代表取締役を兼務していることから、利益相反の疑いを回避し、本取引の公正性を担保する観点から、本取引に係る検討・審議を行う取締役会に一切出席しておらず、また、当社の立場で、本取引の検討、本取引に関する公開買付者との協議・交渉にも参加していない。また、本取引の公表時、本公開買付けの開始時及び本スクイーズアウト手続時における取締役会決議並びにこれらに関する検討についても、同様の措置を講ずる予定である。また、当社取締役会においては、利害関係を有しない当社の取締役全員の一致により決議がされる予定である。M&Aへの賛否を決定する取締役会決議において、当該M&Aに重要な利害関係を有する者を除く取締役全員の賛成及び監査役全員の異議がない旨の意見があった場合には、当該M&Aにおいて公正性担保措置が有効に機能したことを示す事情の1つとなるとされている。以上からすれば、当社における意思決定プロセスは妥当であると認められる。

・公開買付けの買付株式数

 本公開買付けの買付予定数の下限は、公開買付者と重要な利害関係を有さない当社の株主が所有する当社株式の数の過半数(いわゆる、マジョリティ・オブ・マイノリティに相当する株)を上回る数と設定される予定である。そのため、公開買付者と重要な利害関係を有さない当社株主の過半数の賛同が得られない場合には、当社の一般株主の意思を尊重して、本取引を実施しないこととされており、一般株主への配慮がなされている。

・他の買収者による買収提案の機会の確保(マーケット・チェック)

 本公開買付けにおいては、①株主に、応募につき適切な判断機会を確保しつつ、公開買付者以外にも対抗的な買付け等をする機会を確保するため、本公開買付けの公開買付期間は、金融商品取引法が定める最短期間(20営業日)より長期の30営業日とされている。また、②上記公開買付期間の設定と合わせて対抗的な買付けの機会を確保するため、公開買付者と当社は、当社が公開買付者の対抗者との間で接触等を制限するような内容の合意は一切行っていない。かかる間接的なマーケット・チェックは、本公開買付けの公正性の担保に資するものである。

・一般株主への情報提供の充実とプロセスの透明性の向上

 本取引においては、公正なM&A指針を踏まえ、まず、本特別委員会について、①委員の独立性や専門性等の適格性に関する情報、②特別委員会に付与された権限の内容に関する情報、③特別委員会における検討経緯や、買収者との取引条件の交渉過程への関与状況に関する情報、④当該M&Aの是非、取引条件の妥当性や手続の公正性についての特別委員会の判断の根拠・理由、答申書の内容に関する情報、⑤委員の報酬体系に関する情報が詳細に開示される予定である。次に、株式価値算定書について、特にDCF法について、①算定の前提とした当社のフリー・キャッシュ・フロー予測、及びこれが当該M&Aの実施を前提とするものか否か、②算定の前提とした財務予測の作成経緯、③割引率の種類、④フリー・キャッシュ・フローの予測期間の考え方や予測期間以降に想定する成長率等の継続価値の考え方の情報が開示される予定である。また、当社の事業計画においては対前年度比較において大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれている旨や、当社株式価値算定書への信頼性の基礎となるフロンティア・マネジメントの独立性について、フロンティア・マネジメントの報酬体系等を踏まえて詳細な開示が行われる予定である。さらに、このほかにも、①M&Aを実施するに至ったプロセス等に関する情報、②当該時期にM&Aを行うことを選択した背景・目的等に関する情報、③当社と公開買付者との間で行われた取引条件等に関する協議・交渉の具体的な経緯に関する情報についても、充実した開示が行われる予定である。以上からすれば、当社が、本取引において、一般株主への情報提供の充実を通じたプロセスの透明性の向上に努めていることが認められる。

・強圧性の排除

 本取引のうち本スクイーズアウト手続は、株式売渡請求方式又は株式併合方式を用いるスキームにより実行するとされている。当該スキームの実施の過程で、株主には、①株式売渡請求方式については会社法第179条の8の規定により価格決定の申立てを行う権利が、また、②株式併合方式の場合には、会社法第182条の4及び第182条の5の規定により価格決定の申立てを行う権利がそれぞれ認められ、その旨が明示的に開示される。さらに、株式売渡請求方式によるにせよ株式併合方式によるにせよ、本スクイーズアウト手続は本公開買付け終了後速やかに行われること、本スクイーズアウト手続の際に一般株主に対して交付される金銭について、本公開買付価格と同一の価格とすることが予定されている旨が開示される。以上からすれば、本取引については、強圧性を排除するための対応が行われていると認められる。

・以上のとおり、本取引における構造的な利益相反の状況に鑑みて、本取引の決定の局面において、①取引条件の形成過程における独立当事者間取引と同視し得る状況の確保、及び②一般株主による十分な情報に基づく適切な判断の機会の確保という視点のいずれの面から見ても、本取引にとって必要十分な内容の公正性担保措置と評価することができる。また、これらの公正性担保措置が、実際に実効性をもって運用されていると認められる。

 

(ⅲ)本取引に係る取引条件の公正性・妥当性

 以下の点より、本公開買付価格を含めた本取引全体について、当社の一般株主から見て、条件の公正性・妥当性は確保されていると認められる。

・上記のとおり、本取引においては、本特別委員会を設置して意見を入手し、独立した第三者算定機関や法律事務所から各種助言を受ける等、一般に公正と認められるために必要な公正性担保措置が適切に実施されている。そのため、「一般株主にとってできる限り有利な取引条件でM&Aが行われることを目指して合理的な努力が行われる状況の確保」が行われていると評価でき、かかる状況の結果として本公開買付価格が形成されたものであるから、当社として、一般株主にとってできる限り有利な取引条件でM&Aが行われることを目指して交渉がされた経緯が認められる。具体的には、本特別委員会は、一般株主の利益を確保する観点から、当社の事業計画が保守的に過ぎないか検討する必要があること、継続企業の株式価値算定として純資産価額を基準にすることは一般的に行われないものの、当社の純資産価額は高く、株主はこれを意識して当社の株式を購入している可能性もあるために、これを意識して交渉を行うべきであること、DCF法の算定結果のレンジの上限を本公開買付価格とするよう提案することも不当ではないこと等について説明を行っている。当社は、本特別委員会及び各専門家から助言を受けながら、公開買付者との間で繰り返し本公開買付価格を引き上げるための合理的な努力を行っている。その結果、本公開買付価格を620円から765円に引き上げることに成功している。よって、本取引における合意は、当社と公開買付者との間において、独立当事者間取引に相当する客観的かつ整合性のある議論を踏まえた交渉の結果決定されたものであることが認められる。

・当社の事業計画について、策定経緯及び策定プロセスいずれから見ても、公開買付者の恣意的な圧力が介在した事実は認められず、合理的なものと認められる。

・当社の事業計画は、本取引による効果を考慮しない、スタンドアローン・ベースのものとなっているが、当社として、公開買付者側の本取引実行後の施策を精緻に把握しているわけではないので、本取引後の施策による効果を現時点において定量的に数値を見込むことは難しいという事情があることは理解できるし、そもそもこのようにスタンドアローン・ベースで事業計画を策定されることは一般に行われているため、不合理ではない。

・当社の事業計画の内容について、本特別委員会は、その前提や実現可能性について当社及びフロンティア・マネジメントに対して複数回にわたりヒアリングを実施し、その検証を行ったところ、著しく不合理ではないと評価可能であると判断した。

・本特別委員会は、フロンティア・マネジメントに対して複数回にわたってヒアリングを実施し、当社株式の株式価値の算定方法及び評価プロセス並びに株式価値算定等に関する考察過程について詳細な説明を受け、以下のとおり、そのいずれについても不合理な点は見当たらないことを確認し、フロンティア・マネジメントが作成した当社株式価値算定書に準拠できると評価した。

(a)市場株価平均法は、継続企業価値の算定方法として一般に妥当とされている方法であるところ、フロンティア・マネジメントが採用した市場株価平均法では一般的な算出方法が用いられており、参照株価は、基準日終値並びに直近1ヶ月、3ヶ月及び6ヶ月の終値単純平均を採用しているが、その採用期間について恣意的な操作は認められない。また、参照期間における当社株価の推移を検証するに、本取引が成立しやすくなるよう意図的に市場株価を引き下げたとの疑義を招く可能性がある開示等は認められない。

(b)DCF法は、継続企業価値の算定方法として一般に妥当とされている方法であるところ、前提とされた当社の事業計画は、上記のとおり不合理なものではないと評価可能なものであり、また、DCF法により恣意的な価格の算定がなされたことを疑わせる事情は認められない。なお、当社の企業価値をDCF法により算定する場合には、①投資用不動産による賃料収入を、当社の決算同様営業外収益とみなして、紳士服等の製造販売事業による収益のみをフリー・キャッシュ・フローで勘案し、非事業用資産として投資用不動産の価値を加算する方法と、②投資用不動産による収益も実質的に事業収益とみなして、当該収益によるフリー・キャッシュ・フローも含めて算定する方法が考えられるところ、当社は現段階で投資用不動産の売却の予定がなく、実質的に不動産賃貸業を当社における事業の1つとして運営している状況を踏まえ、当社株式価値算定書では、②の評価方法の方が実態に即しているとして、②の前提で算定を行われている。直近の業績を見ても、不動産賃貸事業が当社の収益の柱になっていると評価できること、当社は投資用不動産をすぐに売却することを検討しておらず、公開買付者に対するヒアリングの結果からも、投資用不動産を本取引後すぐに売却することは想定されていないこと等からすると、恣意的に算定結果を引き下げるための選択が行われたものではないと認められ、①ではなく、②を選択することは第三者算定機関の裁量の範囲内であると思料する。

(c)類似会社比較法は、継続企業価値の算定方法として一般に妥当とされている方法であるところ、紳士服等の製造販売事業を主とする類似会社の中でも事業ポートフォリオ及び損益状況・見通しに相違が生じており、事業内容や収益性について当社と類似性を有する類似会社を選定することは困難であり、価値算定に適さないと判断したために、当社株式価値算定書においては採用されていないが、当該理由は不合理ではなく、類似会社比較法を採用しないことは独立した第三者算定機関であるフロンティア・マネジメントの裁量の範囲内にとどまるものと思料する。

(d)株式価値の一般的な算定方法として、上記以外にも、修正純資産法等のコスト・アプローチも存在するところ、フロンティア・マネジメントは、将来の収益性やキャッシュ・フローを加味しないために、継続企業の株式価値算定にはなじまないために不採用としているが、かかる判断も、一般的な評価実務に照らして不合理ではないと認められる。確かに、当社においては、純資産価額が市場株価により算出される企業価値よりも高いために、コスト・アプローチも検討する必要があるように思われるが、当社の事業計画において営業利益を確保することができ、今後も継続企業として活動を続けることは十分可能であり、また、当社としてもその意思を有していることから、当社においてもコスト・アプローチによる株式価値算定はなじまないと判断することは、第三者算定機関の裁量の範囲内であると考えられる。

・本公開買付価格は、①市場株価平均法により算定された当社1株当たり株式価値の上限を超過しており、かつ、②DCF法により算定された当社1株当たり株式価値のレンジ内の金額となっている。

・本公開買付価格のプレミアムは、公正なM&A指針公表後の他のMBO案件と比較して、直前日の終値、過去1ヶ月の平均終値、過去3ヶ月の平均終値及び過去6ヶ月の平均終値の平均値及び中央値のいずれも上回るものとなっており、総じて、本公開買付価格は、一般的なMBO案件を上回るプレミアムが確保された水準の価格であると認められる。

・公正なM&A指針は、M&Aに際して実現される価値は、①M&Aを行わなくても実現可能な価値と、②M&Aを行わなければ実現できない価値の2種類に区分することができ、前者は全ての株主がその持株数に応じて享受すべきものであり、後者についても一般株主はその価値のしかるべき部分を享受することが公正であると考えられるとしているところ、本特別委員会としては、上記の事情を踏まえると、本公開買付価格は、上記①の価値に限らず、②の価値についても一定程度配慮されたものと考えるのは不合理ではないと思料する。なお、本公開買付価格は、DCF法の算定結果の中央値を下回る金額となっている。この点、当該中央値に一定の意義はあると考えるものの、DCF法の算定結果のレンジの範囲内の価格はどの値が絶対的に正しいというものではない。本公開買付価格がDCF法の算定結果のレンジ内にあることに加え、独立当事者間取引に相当する客観的かつ整合性のある議論を踏まえた交渉の結果、決定されたものであること、市場株価平均法による株式価値の上限を超え、近時の一般的なMBO案件を上回るプレミアムが付された金額であること等を踏まえると、本公開買付価格がDCF法の中央値を下回っていることをもって不合理であると考えるべきではないと思料する。

・本取引はいわゆるMBO取引であり、MBO取引においては現金以外の対価をもってする取引は一般的に行われていない。また、スキームとしても、公開買付者がSPCを設立して公開買付けを実施し、その後に株式売渡請求又は株式併合を行うという極めて一般的なものが予定されている。上記に対して、本取引において、一般的な買収対価・スキームを変更する特段の事情は認められず、より本件に適していると思われるスキームで、近年のMBO取引において採用されているものも見当たらない。以上より、本取引の買収対価・スキームも妥当と言える。

 

(ⅳ)以上から、当社取締役会が本取引の実施(本件公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見表明をすること及び当社の株主に対して本件公開買付けへの応募を推奨することを含む。)を決定することは、当社の一般株主・少数株主にとって不利益なものでないと認められる。

 

④ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意見

 当社は、フロンティア・マネジメントより取得した当社株式価値算定書、三浦法律事務所から得た法的助言を踏まえつつ、本答申書の内容を最大限に尊重しながら、本公開買付けを含む本取引の諸条件について慎重に検討いたしました。

 その結果、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社における意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、当社取締役会は、本公開買付けを含む本取引により当社株式を非公開化することにより、中長期的な視野に立った当社における抜本的な経営戦略の実行とそれを可能にする機動的かつ柔軟な意思決定体制を構築することが可能となり、当社の企業価値の向上に資するものであると判断するとともに、本公開買付けは、株主の皆様に対して、合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断し、2021年8月18日開催の取締役会において、審議及び決議に参加した当社の取締役(中西浩一氏を除く取締役3名)の全員一致で、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。

 なお、当社の取締役である中西浩一氏は、公開買付者の議決権の100%を所有する株主であり、公開買付者の代表取締役を兼任していること及び本公開買付け終了後も継続して当社の取締役として経営にあたることを予定していることから、本取引に関して当社と構造的な利益相反状態にあるため、上記取締役会における審議及び決議には一切参加しておらず、当社の立場において公開買付者との協議及び交渉にも一切参加しておりません。

 また、2021年8月18日開催の取締役会に出席した監査役3名全員が上記決議に異議がない旨の意見を述べています。

 なお、当社は、2020年10月14日付「2020年8月期決算短信〔日本基準〕(連結)」において当社の2021年8月期連結業績予想を公表した後、2021年4月9日付「2021年8月期第2四半期業績予想の修正に関するお知らせ」において、2020年10月14日付「2020年8月期決算短信〔日本基準〕(連結)」より売上高、営業利益及び経常利益を下方修正した業績予想を公表しております。これは、新型コロナウイルス感染症の再拡大により緊急事態宣言が発令されたことで個人消費が落ち込み、売上高、営業利益及び経常利益が予想を下回ることとなったことを受けて行ったものであり、また、当該下方修正の公表時の2021年4月9日時点においては、本取引の実行に向けた初期的な協議・交渉の申入れも行われていなかったため、当該下方修正は本取引の検討とは関係がありません。

 

⑤ マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)に相当する数を上回る買付予定数の下限の設定

 公開買付者は、本公開買付けにおいて、買付予定数の下限(3,271,160株)は、当社四半期報告書に記載された2021年5月31日現在の発行済株式総数(5,972,000株)から、同日現在の当社が所有する自己株式数(1,139,582株)、本応募株式の数(1,674,000株)及び本応募予定株主以外の特別関係者の所有株式数(35,900株)を控除した株式数(3,122,518株)の過半数に相当する株式数(1,561,260株、所有割合:32.31%。これは、公開買付者と重要な利害関係を有さない当社の株主の皆様が所有する当社株式の数の過半数、すなわち、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)」に相当する数にあたります。)に、本応募株式の数(1,674,000株)及び本応募予定株主以外の特別関係者の所有株式数(35,900株)を加算した株式数(3,271,160株、所有割合:67.69%)としているとのことです。これにより、公開買付者と重要な利害関係を有さない当社株主の皆様の過半数の賛同が得られない場合には、当社の一般株主の皆様の意思を重視して、本公開買付けを含む本取引を行わないこととしているとのことです。

 

⑥ 本公開買付けの公正性を担保する客観的状況の確保

 公開買付者は、公開買付期間を、法令に定められた最短期間が20営業日であるところ、30営業日に設定しております。その後、当社が、2021年10月1日に、「2021年8月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」を公表し、当社が2021年8月18日に公表した2021年8月期の連結業績予想が修正されたことから、公開買付届出書に記載すべき重要な事実の変更が生じたため、公開買付者は、法第27条の8第2項の規定に基づき、公開買付届出書の訂正届出書を関東財務局長に提出するとともに、これに伴い、法第27条の8第8項の規定により、本公開買付けにおける買付け等の期間を、当該訂正届出書の提出日である2021年10月1日から10営業日を経過した日にあたる2021年10月15日まで延長することとなったため、公開買付期間は40営業日になりました。公開買付期間を比較的長期に設定することにより、当社の株主の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保するとともに、当社株式について公開買付者以外の者(以下「対抗的買収提案者」といいます。)にも対抗的な買付け等を行う機会を確保し、これをもって本公開買付価格の適正性を担保することを企図しているとのことです。

 また、公開買付者及び当社は、当社が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、当該対抗的買収提案者が当社との間で接触することを制限するような内容の合意を行っておりません。このように、上記公開買付期間の設定とあわせ、対抗的な買付け等の機会が確保されることにより、本公開買付けの公正性の担保に配慮しているとのことです。

 

(7)公開買付者と当社の株主・取締役等との間における公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項

 本公開買付けに際して、公開買付者は、本応募予定株主との間で、2021年8月18日付で、本応募予定株主がそれぞれ所有する当社株式の全部(中西浩一氏については所有株式数1,470,000株(所有割合30.42%)、中西浩之氏については所有株式数64,000株(所有割合1.32%)、中西元美氏については所有株式数140,000株(所有割合2.90%)、本応募予定株主の所有株式数合計1,674,000株(所有割合34.64%))を本公開買付けに応募する旨の契約を締結しているとのことです。これらの契約において、本応募予定株主による応募の前提条件は定められていないとのことです。

 

4【役員が所有する株券等の数及び当該株券等に係る議決権の数】

氏名

役職名

所有株式数(株)

議決権の数(個)

中村 直樹

代表取締役社長

135,180株

1,351個

中西 浩一

取締役相談役

1,470,000株

14,700個

菱田 哲也

取締役

26,990株

269個

白田 清

取締役

490株

4個

中村 己知夫

常勤監査役

津村 俊雄

監査役

燈田 進

監査役

 (注1) 役職名、所有株式数及び議決権の数は本書提出日現在のものです。

 (注2) 取締役菱田哲也及び同白田清は、会社法第2条第15号に定める社外取締役です。

 (注3) 常勤監査役中村己知夫、監査役津村俊雄及び同燈田進は、会社法第2条第16号に定める社外監査役です。

 

5【公開買付者又はその特別関係者による利益供与の内容】

 該当事項はありません。

 

6【会社の支配に関する基本方針に係る対応方針】

 該当事項はありません。

 

7【公開買付者に対する質問】

 該当事項はありません。

 

8【公開買付期間の延長請求】

 該当事項はありません。